【2021年8月1週目】バイナリーオプション相場予測
先週のメインイベントFOMCでは、FRBがテーパリングや利上げに対してハト派の姿勢を見せました。そのため、市場全体でリスクオンのムードが継続する展開となっており、為替相場ではリスクオンのドル売りと円売りが見られています。
今週の注目点もやはり経済指標の結果です。今週は8月第1週ということで、雇用統計がメインイベントです。先行指標も含めて、先週続いたリスクオンのムードが継続するのかチェックしておきましょう。
目次:
今週の通貨ペアの動き【8月1週目】
先週までの値動きを振り返りながら、今週も各通貨ペアの値動きを予測しておきましょう。テクニカル面だけでなく、各国の金融緩和政策の行方にも注目することが精度を上げるためには大切です。
ドル円の動き
先週のドル円相場は、週早々に週間高値まで上昇した後、先週の最高値110.6円付近をバックに伸び悩みを見せました。その後はFOMCのハト派的な発言、米中対立懸念の再燃、経済指標の不冴えなどからレートを下落させています。
週末にかけて持ち直すものの、戻りは鈍くチャート的に上値の重い展開となっています。ファンダメンタルズ的には、FOMCのハト派的な発言が、ドル高一服の要因となる可能性が高いと考えられます。
中長期的な上昇トレンドが一旦終了する可能性が十分にあり、その場合は中長期的な戦略を練り直す必要があるでしょう。
ユーロ円の動き
先週のユーロ円は、ECBの金融緩和政策の長期化予測によってユーロ売りが進展する一方、株高⇒クロス円上昇の流れもあり、方向感の薄い展開となりました。
日足レベルの下落トレンドラインは一旦上抜けしたものの、上値が重い展開が続いています。ただし、7月20日の反発が強かったことや、ユーロドルで買いシグナルが点灯していることから、ユーロ円は上昇しやすい展開が想定されます。
相変わらず欧米株式市場の状況に影響されやすい展開が続くでしょう。
ユーロドルの動き
先週のユーロドルは、FOMCのハト派的な発言を受けたドル売りや欧米株の上昇を背景に、それまでの下落が一転して上昇に転じています。
欧米間で金融緩和余地の格差があることを考えれば、一時的な上昇にとどまる可能性が高いと考えられますが、来週も上昇が継続する可能性は十分にあります。
こちらも株式市場の展開や、経済指標の結果には十分注目しておきましょう。
ポンド円の動き
先週のポンド円は木曜日まで上昇傾向が見られたものの、その後は上昇が一服しました。テクニカル的には上値が重く、下値を試す展開が想定されます。
心理的な節目となる151.5円付近、150円付近までの下落を想定しながらトレードを行っていきましょう。
木曜日に発表される英中銀政策金利の結果には十分注意しておくことが大切です。
今週の重要経済指標【8月1週目】
今週も雇用統計をはじめ、米国で多数の重要指標が発表されます。指標の結果は短期的な為替レートへの影響だけでなく、中長期的な株式市場のリスクオンオフ、金融緩和政策の変更などに影響を与えるでしょう。
アメリカ・ISM製造業景気指数 7月
今週はじめの注目指標がアメリカのISM製造業景気指数7月です。前回の結果は60.6、今回の予想は60.8となっています。
特にサプライズが無ければ、為替レートへの影響は小さいと見られます。一方、予想を大幅に上回ればドル買い、大幅に下回ればドル売りとなる見込みです。
アメリカ・ADP雇用者数 7月
今週2つ目の注目指標が水曜日発表のADP雇用者数です。前回は前月比69.2万人、今回の予想は前月比67.5万人となっています。
予想を上回ればドル買い、下回ればドル売りの流れになる可能性が高いと考えられます。雇用統計の先行指標としても注目が集まります。
ISM非製造業景気指数 7月
水曜日発表の注目指標がアメリカのISM非製造業景気指数です。前回の結果は60.1、今回の予想は60.5とされています。
予想を上回ればドル買い、下回ればドル売りの傾向が見られるでしょう。雇用統計は非製造業の割合が大きいこともあって、先行指標として注目が集まります。
英国・英中銀政策金利 8月
木曜日発表の注目指標が英国の英中銀政策金利です。今回も金利水準に変更はない見込みですが、議事要旨には注目しておきましょう。
金融緩和の縮小に対して積極的な姿勢が示されればポンド買い、消極的な姿勢が示されればポンド売りの傾向が見られるでしょう。
アメリカ・雇用統計 7月
今週もっとも注目の指標が金曜日発表のアメリカ雇用統計です。前回の結果は85万人、今回の予想は92.5万人となっています。予想を上回ればドル買い、下回ればドル売りとなるでしょう。
また、中長期的にも利上げやテーパリング時期に影響します。結果が良ければ早期の緩和縮小予測⇒ドル買い、悪ければ緩和縮小先送り⇒ドル売りとなる可能性が高いでしょう。結果をチェックして、相場の予測に活かしていきたいところです。
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