【2021年5月3週目】バイナリーオプション相場予測
5月2週目は、1週目に発表された雇用統計の冴えない結果の余波で、市場全体でリスクオフのムードとなりました。週半ばにかけて、米国を中心に株式市場が崩れました。ただ、リスクオフの流れが一段落すると、週末にかけて株式市場は持ち直しを見せています。
為替市場では、リスクオフのドル買いが進行した一方で、インフレ懸念によるドル売りが交錯する展開となっています。今週も経済指標の結果には十分注意して、為替市場の流れを見守っていきましょう。
目次:
今週の通貨ペアの動き【5月3週目】
先週は消費者物価指数で予想以上にインフレが進んだことを受け、週半ばにドル買い圧力が強まりました。今週もドルの値動きを中心に、戦略を考えていきましょう。
ドル円の動き
先週のドル円は、日足レベルで見た下落トレンドラインに従って、火曜日までは下落傾向が見られました。日足レベルでは三尊天井のようなチャートパターンが現れており、テクニカル的に見て弱さが感じられています。
しかし、水曜日の消費者物価が発表されると、一気にドル買いが進みました。下落トレンドラインを上抜けしていることから、再び上昇に転じることを予期させるチャート形状となっています。
日足レベルのチャートで、安値切上げが続くうちは上昇傾向が続く可能性が高いでしょう。
ユーロ円の動き
先週のユーロ円は、テクニカル的な地合いの強さに乗って、1週間を通して上昇傾向が見られました。
ファンダメンタルズ的にもユーロ圏経済指標の良好な結果、新型コロナワクチン接種の進展とそれに伴う経済回復への期待から、ユーロ買いが進みました。
ファンダメンタルズ的にもテクニカル的にも強さが見られることから、一時的に下落しても押し目買いが入りやすい展開となっています。
ユーロドルの動き
先週のユーロドルはドイツのZEW景況感調査の力強い結果やワクチン接種の進展などを受けユーロ買いが進み、火曜日には週間高値1.218付近まで大幅に上昇しました。
しかしその後は、インフレ懸念によるドル高圧力が強まり、レートを一気に下げ、木曜日には週間安値の1.205付近まで下落しました。ただ、その後は強い反発を見せており、下値の堅さを印象付けるチャート形状となっています。
ただ、金融市場の不安定化リスクによって、リスク回避のドル買い⇒ユーロドル下落の流れには注意が必要です。
ポンド円の動き
先週のポンド円は、月曜日に三尊天井のようなチャートパターンを否定する形で200pipsほどレートを上昇させています。
英国経済の回復への期待感もあり、その後も下値の堅い展開が続いています。下落トレンドへの転換を否定する値動きになったことで、今週も底堅い展開が予想されます。
先週の上昇幅が大きかったこと、金融市場の不安定化が継続する可能性があることから、一時的な調整には注意が必要です。
今週の重要経済指標【5月3週目】
先週は欧州で予想を上回る結果が、米国では予想を下回る結果が発表されました。今週もこの傾向が続くのか注目したいところです。
日本・GDP1次速報値 第1四半期
今週最初の注目指標が日本のGDP1次速報値です。今回は2021年第1四半期の結果が発表されます。前回は前期比プラス2.8%でしたが、今回は前月比マイナス1.2%が予想されています。
結果がプラスになればリスクオン、予想以上にマイナスが大きければリスクオフの流れに影響することが予想されます。
英国・ILO失業率
水曜日に発表される指標は英国のILO失業率です。前回は失業率4.9%でしたが、今回も同じ水準になることが予想されています。
4.9%という数値を頭に入れておき、この水準を上回ればポンド買い、下回ればポンド売りが見られるでしょう。短期的な影響はもちろん、中長期的にも影響が大きな指標です。
英国・消費者物価指数4月
水曜日発表の経済指標が英国の消費者物価指数です。前回3月は前月比プラス0.3%、今回の予想は前月比プラス0.6%となっています。
予想よりもインフレが進んでいれば、物価上昇⇒実質金利下落⇒ポンド売りの流れが見られるでしょう。反対に予想ほどインフレが進んでいなければポンド買いの流れが見られそうです。
アメリカ・フィラデルフィア連銀景況指数 5月
木曜日に発表される注目指標がフィラデルフィア連銀景況感指数です。前回4月は予想を上回る50.2でした。今回は41.9と予想されています。
今回の予想を上回れば短期的なドル買い、予想を下回れば短期的なドル売りが見られるでしょう。米国では最近冴えない指標結果が続いていることもあり、結果に注目が集まります。
アメリカ・中古住宅販売件数 4月
金曜日発表の中古住宅販売件数では、4月の結果が発表されます。住宅需要の高まるアメリカですが、2020年10月の685万件をピークに減少傾向にあります。
前回3月の結果は601万件で、今回もほぼ同じ607万件と予想されています。予想を上回ればドル買い、下回ればドル売りの流れが短期的に見られそうです。
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