【2021年6月1週目】バイナリーオプション相場予測
先週の為替相場で目立った出来事はドル買い再燃です。インフレ圧力を受け、米国における早期テーパリングが懸念材料となり、米国長期金利上昇⇒ドル高の流れが再び発生しています。今週もドル高の流れが継続するのか注目したいところです。
一方、経済指標では米国の雇用統計など、注目の指標が目白押しです。指標の結果は、短期的な値動きはもちろん、中長期的なリスクオンオフや金融政策にも影響を与えるので、しっかりと注目しておきましょう。
目次:
今週の通貨ペアの動き【6月1週目】
今週もテクニカルとファンダメンタルズの分析を行いながら、各通貨ペアの値動きを予測していきましょう。
ドル円の動き
先週のドル円は、火曜日以降に対ユーロドルでの買い圧力、米国PCEデフレータの予想以上の伸びによる米国早期テーパリング予測の高まりを受け、週末にかけて110.2円付近まで上昇しました。
その後は小反落するも底堅く、テクニカル的に地合いの強さが見受けられます。今週もドル主導で上昇圧力の強い状況が継続することが予想されます。
雇用統計の結果次第では、早期テーパリングの懸念がさらに高まり、ドル円レートが高値を更新するシナリオも十分にあり得るでしょう。
ユーロ円の動き
先週のユーロ円は、ユーロ圏の新型コロナウィルス収束への期待感によるユーロ買い、株価上昇によるリスクオンの円売りによって、レートを大幅に上昇させました。
火曜日には5月19日の高値を、木曜日には火曜日の高値を更新し、非常に強い値動きを見せています。
株価指数下落に伴う一時的な調整には注意が必要ですが、基本は上目線で考えておけば問題ないでしょう。
ユーロドルの動き
先週のユーロドルは欧州の新型コロナ収束に向けた期待感や、それに伴う経済活動の回復期待から、火曜日にかけて1.227付近まで上昇しました。しかし、その後は米国長期金利上昇⇒ドル高の流れを受けて上値を阻まれ、1.213付近まで反落しました。
一方で底堅さは見せており、1.2195付近で越週となっています。テクニカル的な地合いは強い一方、ファンダメンタルズ的には下落リスクが警戒される展開となっています。
予測が難しい展開となっているため、経済指標の結果をしっかりとチェックして、臨機応変に対応していく必要があるでしょう。
ポンド円の動き
先週のポンド円は週半ばにかけて小幅な値動きとなりましたが、木曜日にはクロス円の上昇に伴い200pipsの大幅な上昇を見せています。
長期的な視点で見ると、2018年2月につけたレンジの上限156.4円付近が意識される展開となっています。先週は155.95円付近で越週となっており、今週はレンジの上限をトライしてくる展開が想定されます。
156.4円付近を抜ければ、さらに上昇圧力が高まる可能性もあります。
今週の重要経済指標【6月1週目】
今週は雇用統計など、米国を中心とした重要指標が数多く発表されます。米国の早期テーパリング実施を予測するためにも、各指標をしっかりチェックしておきましょう。
アメリカ・ISM製造業景気指数 5月
今週まず注目したい経済指標は、火曜日発表のアメリカのISM製造業景気指数です。前回は60.7、今回の予想は61となっています。
短期的なドルの値動きに関係することはもちろん、雇用統計の先行指標としても注目されるので、しっかりと結果を確認しておきましょう。
アメリカ・ADP雇用者数 5月
木曜日発表の注目指標がADP雇用者数です。前回は予想の85万人を下回る74.2万人と伸び悩みを見せました。
今回も予想は70万人とやや控えめです。予想を上回ればドル買い、下回ればドル売りとなるでしょう。こちらも雇用統計の先行指標として注目指標が集まります。
アメリカ・新規失業保険申請件数5/23~5/29
同じく木曜日発表の指標が新規失業保険申請件数です。前回は40.6万件と、申請件数はここ最近、減少傾向にあります。
前回の数値を基準に、さらに数値が減少していればドル買い、反対に前回よりも増加していればドル売りとなるでしょう。
アメリカ・ISM非製造業景気指数5月
同じく木曜日の注目指標がISM非製造業景気指数です。雇用統計では非製造業部門の占める割合が大きいため、先行指標としても注目の大きい指標です。
前回は62.7、今回はさらに改善が見られ63.0と予想されています。予想以上の結果が発表されればドル買い、予想を下回る結果が発表されればドル売りの流れが見られるでしょう。
アメリカ・雇用統計5月
今週もっとも注目の指標が金曜日に発表される5月の雇用統計です。前回は26.6万人と予想を大きく下回る結果になりましたが、今回は66.3万人が予想されます。短期的な視点では、予想を上回ればドル買い、下回ればドル売り傾向が見られるでしょう。
中長期的な視点でも、結果が良ければ早期のテーパリング実施予測によるドル買い、結果が悪ければテーパリング実施予測の後退によるドル売りが見られるでしょう。
お問い合わせの多い場合、返信が遅れることがあります。
お問い合わせの内容によっては返信をしない場合があります。
専門知識が必要なものは専門知識のライターに答えてもらうため返信が遅れますのでご了承ください。