【2021年6月2週目】バイナリーオプション相場予測
先週の為替相場は、米国の新型コロナ収束にともなう経済回復によって、早期テーパリング実施を予測する相場心理が働き、ドル買いの傾向が見られました。雇用統計の冴えない結果によるドル売りも一時的なもので、今週もドル買いが継続する可能性が高いでしょう。
一方でユーロの動向に関しては、6月10日木曜日に実施されるECB理事会の動向に注目したいところです。ユーロについては、ユーロ高に対するけん制の有り無しが今後の値動きを大きく左右するでしょう。
目次:
今週の通貨ペアの動き【6月2週目】
今週もファンダメンタルズとテクニカルの両面から予測を行っていきましょう。ドルストレートについては、ドル買いの流れがどこまで継続するか、クロス円については、再び上昇の波に乗れるのか注目したいところです。
ドル円の動き
先週のドル円は、方向感のない相場環境でスタートしましたが、バイデン大統領の増税撤回提案の発表や、力強い米国経済指標の結果を受けて、週末にかけて110.33円付近まで上昇しました。
しかし、雇用統計の予想下振れを受けて、ドル売りが見られ、109.55円で越週となっています。ただ、テクニカル的な地合いの強さや、テーパリングの早期実施予測の高まりから、再度ドル円レートは上昇する可能性が十分にあります。
インフレ圧力の高まりを読み取るためにも、消費者物価指数の結果には注目しておきましょう。
ユーロ円の動き
先週のユーロ円は上値の重たい値動きが続き、金曜日にはドル円下落⇒ユーロ円連れ安のパターンが見られました。
ただし、依然としてテクニカル的にはパーフェクトオーダーの状況が続いており、押し目買いの入りやすい状況が続いています。とは言え、ECB理事会の結果次第では、ユーロ主導で中長期的な上昇トレンドが終了する可能性もあります。
予測が難しいところですが、株価の大崩れが無ければ、底堅さは見せるでしょう。
ユーロドルの動き
先週のユーロドルは、新型コロナ収束期待から火曜日まで上昇局面も見られましたが、ドル買い圧力を受けて失速しました。
金曜日の雇用統計発表後は、ドル売り圧力が高まったことから、巻き返しを見せましたが、テクニカル的な地合いの弱さが見られ、今週もダウンサイドリスクが警戒されます。
ECB理事会でユーロ高をけん制する動きがあれば、大幅な下落が見られる可能性もあります。
ポンド円の動き
先週のポンド円は、ユーロ円同様に上値の重たい展開が続きました。先々週の高値を更新できないまま、越週となっています。
ただし、イギリスの新型コロナが収束に向かっていることや、テクニカル的な地合いの強さが見られることから、押し目買いが入りやすい展開と言えるでしょう。
テクニカル的な節目、156円付近を上抜けすれば、さらに上値を目指す展開が想定されます。
今週の重要経済指標【6月2週目】
今週はECBの政策金利6月を筆頭に、欧米で注目の経済指標が目白押しです。短期的な値動きはもちろん、テーパリングの時期を見定めるためにも、予想と結果をしっかり確認しておきましょう。
ドイツ・ZEW景況感指数6月
今週まず注目したい経済指標は、火曜日発表のドイツ・ZEW景況感指数です。前回は84.4と予想を上回る結果となりました。
今回の予想は85となっています。前回を上回ればユーロ買いをはじめ、各通貨ペアでリスクオン時の値動きが起こるでしょう。
アメリカ・貿易収支4月
同じく火曜日発表の注目指標がアメリカの貿易収支4月です。前回は744億ドルの赤字、今回は685億ドルの赤字と予想されています。
予想以上に赤字額が大きければ、短期的なドル売り、予想ほど赤字額が大きくなければ短期的なドル買いが見られるでしょう。
ユーロ・ECB政策金利6月
木曜日発表の注目指標がECBの政策金利です。今回も2016年から続くゼロ金利政策に変更はないと見られています。
ただし、CB理事会でユーロ高けん制姿勢が示されるかどうかには注目しておく必要があります。要人の発言によっては、ユーロ相場に大きな影響があるので注意しておきましょう。
アメリカ・消費者物価指数5月
今週アメリカの経済指標でもっとも注目したいのが、5月の消費者物価指数です。前回は前月比0.8%と、インフレ傾向が強まる結果となりました。今回の予想は前月比0.4%と、さらに物価の上昇が予想されています。
予想を上回れば、テーパリング早期実施との予測が強まり、金利上昇予想⇒ドル買いの流れが見られるでしょう。反対に予想を下回れば、ドル売りの流れが見られるでしょう。
アメリカ・ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)6月
金曜日に発表される指標がアメリカのミシガン大学消費者信頼感指数です。前回5月の結果は予想の90を下回る82.9に終わっています。
今回6月の予想は83.8と前回の結果とほぼ同水準となっています。予想を上回ればドル買い、下回ればドル売り傾向が見られるでしょう。
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